先日ぼくは数年にわたる葛藤の末、ようやく摩耗して生地が薄くなってしまった靴下や、ゴムがゆるくなってしまっているおパンツを捨てることに成功した。
三十ウン歳、2月での決断であった。
貧乏くさい靴下とおパンツ
ぼくはもともと貧乏性であり、かつ、無精者であるということもあって、靴下やおパンツを捨てるタイミングの判断がつかなかった。
例えば靴下なんかは、完全に穴があくまで履き続ける。おパンツも、もはやヨレヨレのクタクタになっていても、破れたりしない限り穿き続ける。なぜなら基本的に誰にも見えない部分だからだ。
それで良いと思っていた。
汚ねぇオッサンになってしまった
しかしぼくも三十ウン歳である。信じられないことに、もうじき三十半ばのオッサンになるのである。若い頃は、大学やバイト先など、物好きなごく一部の女性たちには、それなりにそれなりだった。
しかし、それも今は昔。
鏡の前に立つと現れるのは、基本的に酒かなんかで浮腫んだ。少し赤黒い顔をした汚い妖怪みたいなオッサンである。すると急に、これがいい年した”大人”なのか・・、こんな妖怪と生活している妻も可哀そうだ。
もう少し清潔感を出していって洗練された大人になっていかないとなぁ、などと思えてきたのである。
ワンランク上の大人へ
そこで最近になって、ぼくはしっかりと朝夜の2回洗顔したり、ちょっぴり体を鍛えたりして、少しでも外見的な清潔感を出そうと心がけている。
しかし外見だけで清潔感を出すだけでは成熟した大人とは言えないよな。なにかこう、なんて言ったらいいのか。内面的な大人感も出していきたい。例えば、これまで酒を飲むといったら、500mlの缶ビール直飲みである。いちばん手っ取り早いから。まぁこれも良いんだけど、なんか下品なオッサンって感じ。
だから酒は、700mlでEUR 30.00、まぁ値段的には水準程度のウィスキーに変えた。これをすぐに飲み干してしまうのではなく、1ヵ月くらいかけて飲めるようにしよう。
おパンツと靴下の廃棄と決断
そしてそう、おパンツと靴下。
もう貧乏くさいことはヤメだ。ぼくは正座で呼吸を整え、既存の靴下とおパンツを、ひとつひとつ、具に精査を行い、少しでも摩耗が見られるもの、ゴムの緩みを確認できるものを、選別し処分した。
お下品なオッサンは卒業だ。ガキみてぇに考えもなく目の前の快楽に手を伸ばして貪る大人は卒業だ。