
(本記事に基づいてGPTが生成した画像)
先日、数年ぶりに日本へ一時帰国した。
久々のジャパン。入国してから半日くらい経つまでは、もはや異国に来たような不思議な感覚があった。昔に仲が良かった友人に会うと、ちょっとよそよそしい感じになる、あの感覚だ。
日本は断然『食』
日本の最も良いところは、断然に『食』だと思う。
どこで、何を、どの価格帯のものを食べても、とにかく美味い。牛丼、餃子、唐揚げ、ハンバーグ、寿司。ぼくの滞在期間はたったの1週間だけ。だから1食1食が貴重だったわけで、結果として暴飲暴食。そんなに腹が減ってなくても、食べなきゃという使命感でひたすら食べた。




妻の実家に帰った時に至っては、銀のさらが複数桶、用意されていて、そのうち60貫くらいは、ぼくが食べたと思う。
おもてなしの文化について
『食』に続いて日本の良いとされているところは、いわゆる『おもてなし』の文化だろう。便利であること、親切であること、である。しかし、この点に関しては、海外駐在6年目のぼくにとっては、少し行き過ぎなのではないだろうかと感じた。
たとえば実際に遭った経験でいうと、空港や駅などで、ぼくが少しでもまごついていると、すぐに職員が声をかけてくる。これは確かに便利であり、大変助かった。しかし、ふと周りを見渡すと、"自動"改札や"セルフ"チェックインカウンターと銘打っているにも関わらず、何人も職員が立っている。
欧州の不親切さ
しかし、少なくともヨーロッパでは絶対にありえない光景だ。実際、ヨーロッパの空港にも、セルフチェックインカウンターは普及しているが、その近辺に立っているのはせいぜい1名程度だ。
他にも空港での手荷物検査(セキュリティーチェック)。ヨーロッパでは、1ゲートにおける担当職員は1名だけ。しかし日本(関空)では、1ゲートに2名は配置されていた。他にも預入荷物をピックアップするところでも、配置されている職員の数は圧倒的に日本の方が多い。
日本は人件費をかけすぎ?
配置されている職員が多いということは、当然ながら、それだけ人件費がかかっているということである。弱小ながら自分も、財務諸表に目を通すようなイチ マネージャーとして、業績に比して掛かっている人件費はとても高いんだろうと容易に想像できた。
世界的にみて日本は労働生産性が低いと言われているが、この点が密接に関わっているに違いない。日本人自身もこの点は重々に認識しており、昨今ではDXやらAIやらIT活用を促進して、労働生産性を高めていこうという機運はあるようだ。
しかし、IT活用は解決策にはならない。
しかし日本の場合は、IT活用の促進をしてしまえば、労働生産性が向上するという、そんな単純な問題ではない気がする。
なぜなら、いくらセルフチェックインカウンターを設けても、それらの端末の数とほぼ同程度の職員が配置されていたり、スーパーのレジでも、バーコードの読み取りだけ店員がして、支払いだけはセルフという労働生産性という観点では、ほぼ意味のないことが、まかり通っているからだ。
しかし、こうした非合理的な事態に陥っているのは、たんに日本人が短絡的というわけではなく、細かいところでも親切・便利さを欠かさないようにしようという日本人らしい心配りが故、といった部分が大きいかと思う。
つまり日本の場合は、IT活用だけを進めても、人員配置=人件費が減ることはない。したがって労働生産性も向上しないと思う。
おもてなしの文化と表裏一体
日本の労働生産性の低さの原因は、IT活用の遅さのベースになっている、おもてなしの文化にある。
『多少の不便さ・不親切さを許容するということ』
これを持つ勇気こそが、今の日本人が必要としていることかもしれない。